Amazon Merch on Demandの審査について(落ちた失敗談)
この記事では、これから、Amazon Merch on DemandでオリジナルTシャツなどのアイテムを販売したい方に向けて、審査に落ちた経験がある筆者が、Amazon Merch on Demandの審査と審査落ちして失敗したことについて解説します。
これから、Amazon Merch on Demandに申し込むという方は、申し込みをする前に、ぜひこの記事を参考にしてください。
なお、Amazon Merch on Demandには、アカウントの審査と、アカウント審査に合格後、アイテムを製作・販売するためのデザインの審査がありますが、本記事は、アカウントの審査に関する内容です。
[目次]
- Amazon Merch on Demandとは?
- Amazon Merch on Demandの審査
- ・審査に申請した理由
- ・審査の内容や基準
- ・審査の流れ
- ・審査に落ちた理由
- 審査に合格するためのポイント
- ・Amazonの規約遵守をアピール
- ・申請するAmazonアカウント
- 再審査について
- おすすめプリントオンデマンドサービス
- まとめ
Amazon Merch on Demandとは?
まずは、Amazon Merch on Demand(アマゾン・マーチ・オン・デマンド)について解説します。
Amazon Merch on Demand(旧Merch by Amazon)とは、自分がデザインした画像をTシャツなどの商品に印刷して販売することができるAmazonが提供するプリントオンデマンド(POD)サービスです。
Amazon Merch on Demandは、世界中にあるAmazonの巨大なマーケットプレイスを活用してオリジナルデザインの商品を販売できるプラットフォームということもあり、大手企業をはじめ、個人のクリエイターにも人気のサービスです。
ご参考までに、
Amazon Merch on Demandで販売可能な国のAmazonは、以下のとおりです。
国
URL
また、Amazon Merch on Demandでは、販売する国によって取扱アイテムは変わりますが、以下のアイテムを取り扱っています。
- Tシャツ
- 長袖Tシャツ
- スウェットシャツ
- プルオーバーパーカー
- ジップパーカー
- ポップソケッツ
- スマートフォンケース
- トートバッグ
- スロークッション
上記のアイテムは、デザイン画像をアップロードするだけで、簡単に製作することが可能になっています。
なお、
Amazon Merch on Demandは、招待制(審査制)となっており、アメリカのAmazonの審査に合格して招待されることで、初めてMerch on Demandのクリエイターとして参加することが可能になり、各国で販売できるようになります。
Amazon Merch on Demandの審査
次に、筆者がAmazon Merch on Demandの審査に落ちた経験を踏まえて、Amazon Merch on Demandの審査について解説します。審査に申請した理由
筆者がオリジナルブランドを立ち上げて、世の中に数多くあるプリントオンデマンドサービスの中からAmazon Merch on Demandを選んで審査に申請した理由は、オリジナルアイテムを日本国内だけではなく、
「海外を中心に販売したかったから」
という理由です。
やはり、
先でもご紹介しているとおり、
主要な大きな国の海外市場で自分がデザインしたアイテムを販売したいということが一番大きな理由です。
特に、アメリカは、日本とは比べものにならないくらいに巨大なマーケットということもあり、オリジナルブランドを立ち上げて、プリントオンデマンドで展開していこうと決めた際に、アメリカを本拠地とするAmazonのプリントオンデマンドサービスを真っ先に選んでいます。
ちなみに、
Amazon Merch on Demandの審査に落ちた現在は、SUZURIで「eomote」というブランドでオリジナルアイテムを販売しています。
[ご参考]
eomoteショップ
審査の内容や基準
これから、Amazon Merch on Demandに申し込む方のほとんどは、Amazon Merch on Demandの審査内容や基準が気になる方も多いと思います。実際、筆者もどのような審査が行われるのかは、かなり気にしていました。
そのような中で、
Amazon Merch on Demandとしては、
「審査内容や基準は公開されていない」
ということもあり、
「申請してみないとわからない」
というのが実態です。
筆者も審査を申請する前に、審査に合格した方の記事や審査に落ちた方の記事を読んで情報を色々と集めてみたところ、
- これまでのデザイン経歴
- デザインのコンセプト
- Amazon Merch on Demandでのビジョン
などをアピールすることが重要であるとよく言われていますが、上記以外に具体的な共通点や規則性は特にないのが現状です。
審査の流れ
ここからは、Amazon Merch on Demandへの審査の流れについて、筆者がどのような内容で申請したのかと注意点について説明します。そして、
Amazon Merch on Demandへの審査の大きな流れは、以下のとおりです。
それぞれの内容について、次から解説します。
1.アカウント作成
Amazonで買い物をする方も多いため、Amazonのアカウントを既に持っているという方も多いと思いますが、Amazon Merch on Demandへの申請は、日本(amazon.co.jp)ではなくアメリカ(amazon.com)のAmazonアカウントでの申請になります。そのため、日本のAmazonアカウントしか持っていないという方は、アメリカのAmazonアカウントを作成する必要があります。
実際の手順としては、
「Amazon Merch on Demand」にアクセスして、下図の緑色の「登録する」ボタンから登録できます。
既にアメリカのAmazonアカウントを持っているという方も、上図の「登録する」からログインできます。
2.マイアカウント設定
アメリカのAmazonアカウントを作成したら、Amazon Merch on Demandのマイアカウント情報として、以下の情報を入力します。アメリカのAmazonアカウントに対する設定となるため、一部は英語での設定となりますが、基本的には日本語、英数字での入力になります。
- 支払い通知用メールアドレス
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- 銀行口座、支店番号、BIC(SWIFT)コード
- 納税者識別番号
- 税務情報に関するインタビュー
- etc
上記の入力項目の中で、普段の会員登録などで聞きなれない項目(BIC(SWIFT)コード、納税者識別番号、税務情報に関するインタビュー)があると思いますので、以下で補足しておきます。
BIC(SWIFT)コード
BIC(SWIFT)コードは、世界の主要金融機関が加盟する銀行間通信網(SWIFT)において銀行を特定するためのコードで、各銀行のWEBサイトなどで確認できます。例えば、
楽天銀行の場合は「RAKTJPJT」という英字8文字がBIC(SWIFT)コードになります。
納税者識別番号
納税者識別番号は、日本法人の場合は日本の法人番号、個人の場合はマイナンバーを入力します。ネット上では、納税者識別番号の解釈が色々ありましたが、筆者が審査に申請した際は、Amazon Merch on Demandの申請フォームに上記を入力する旨の説明が書いてありました。
税務情報に関するインタビュー
税務情報に関するインタビューは、先の納税者識別番号とも関連していますが、インタビュー形式で、どこの国で納税するかや納税者に関する情報を入力する必要があります。この税務情報に関するインタビュー結果は、重要な書類として扱われる模様で、下図のようにPDFとして保存できるため、保存しておくことをおすすめします。
なお、保存した税務情報に関するインタビュー(PDF)は、全て英語です。
3.申請
マイアカウントの各種設定が終わったら、以下の情報を入力し、Amazon Merch on Demandの審査に申請します。以下の項目は、審査に重要な項目のため、きちんとした内容を記入する必要があります。
- 組織名(ブランド名)
- 追加情報
- ウェブサイト(オプション)
それぞれの項目について、筆者がどのような内容を入力したかを説明します。
組織名(ブランド名)
組織名は、最終的には、Amazon Merch on Demandでのブランド名になります。つまり、Amazonの商品ページに表示されるブランド名(ショップ名)になります。
筆者の場合は、自分のオリジナルブランド名である「eomote」と入力しています。
追加情報
追加情報は、筆者が審査を申請した際は、500文字程度(最大512文字)まで入力可能でした。追加情報は、自分のデザイン経歴やAmazon Merch on Demandでのビジョンなどをアピールする重要な項目ということもあり、
最大の500文字程度(490文字程度)で、以下の内容を簡潔にまとめて記入しています。
- クリエイターとしての経歴
- 自分のブランドのコンセプト
- Amazon Merch on Demandでのビジョン
- 販売戦略
なお、追加情報は、実際の申請時に考えながら記入したわけではなく、事前にかつ入念に準備してから入力(貼り付け)しています。
ウェブサイト(オプション)
ウェブサイトは、オプションであり、必須ではありませんが、クリエイターとしてアピールするためには、自分のブログや過去に自分がデザインした実績がわかるようなURLを入力します。筆者は、「eomote」というオリジナルブランドを立ち上げて、ブランドサイト(本サイト)も制作したばかりでしたが、本サイトのトップページのURL(https://eomote.com/)を入力しています。
4.審査結果メール受信
Amazon Merch on Demandの審査結果は、登録したアカウントでAmazon Merch on Demandにサインインして確認することもできますが、審査に関する情報や審査結果に関する情報はメールでも来ます。ご参考までにお伝えしておくと、
筆者の場合は、日本時間の4/30に審査の申請を行いました。
すると、
翌日(5/1)には、銀行口座の確認のために1円の振込を行なった旨の以下のメールが来ました。
実際、口座を確認したところ、「アマゾンサ-ビスインタ-ナシヨナルエルエルシ-」という名前で、1円が入金されていました。
そして、
銀行口座の確認のメールを受信してから8日後(5/9)に、審査結果として残念ながら落ちた旨の以下のメールが来ました。
そういう意味では、
Amazon Merch on Demandへの審査状況としては、時系列に言うと、
日付
状況
4/30
審査申請
5/1
銀行口座の確認(メール受信)
5/9
審査結果判明(メール受信)
ということなので、審査に申請してから、ちょうど10日後に審査結果が判明しました。
また、余談となり恐縮ですが、
上記のメールからもわかるように、メールの差出人が、銀行口座の確認はAmazon Accounts Payable、Amazon Merch on Demandの審査はMerch by Amazonとなっており、それぞれ別に並行で審査していることがわかります。
そのため、銀行口座の確認まで審査状況が進んだからといって、審査に合格するとは限りません。
入金があると審査も合格すると考えてしまいがちですが、筆者のように落ちることもあるため、銀行口座の確認と審査は別と考えておいた方がよいです。
なお、
審査を見事に通過し合格した場合は、審査結果としてAmazon Merch on Demandに招待する旨のメールが来る模様です。
審査に落ちた理由
先でご紹介した筆者が受信したメールのとおり、Amazon Merch on Demandから審査に落ちた具体的な理由が伝えられることはないため、筆者が審査に落ちた理由はわかりません。また、
筆者の心境としては、審査に申請する数週間前から時間をかけて審査に向けて、アピール文を考えたり、Amazon Merch on Demandの仕様や規約を読んだりと、色々と準備を行ってから挑んだ審査だったということもあり、今でもちょっとショックであることは否定はできません。
ただし、
冷静に審査に落ちた理由を考えてみると、
「こうすればよかったという反省点」
はいくつかあります。
ということで、
これから、Amazon Merch on Demandに申し込む方に向けて、審査に合格するためのポイントとして次で詳しく説明します。
審査に合格するためのポイント
筆者が審査に落ちてから、こうしておけばよかったという反省点、逆に言うと、筆者が審査を申請した際にできていなかった点をお伝えします。そして、
Amazon Merch on Demandの審査に合格するためのポイントとして、これから、Amazon Merch on Demandに申し込む方に向けてのアドバイスとしては、
大きくは、
という2つあります。
ということで、次から詳しく説明します。
Amazonの規約遵守をアピール
Amazon Merch on Demandの審査に落ちた筆者からのアドバイスの1つ目は、「Amazonの規約遵守をアピールする!」
ということです。
Amazon Merch on Demandだけではなく、ECとしてAmazonで商品を販売する上においては、Amazonは規約を遵守することを一番重要視しています。
特に、
Amazon Merch on Demandとして重要なことは、多数のクリエイターが商品を販売している中で、コンテンツポリシーガイドラインを遵守させることであり、知的財産(商標、著作権、名称、類似品など)を侵害しているコンテンツにはかなり厳しいです。
また、コンテンツポリシーガイドラインは、随時変更される可能性があります。
そのため、
これから、Amazon Merch on Demandに申し込む方は、
日頃からAmazon Merch on Demandのコンテンツポリシーガイドラインを確認し遵守すること
もアピールすることをおすすめします。
やはり、
Amazonの規約を遵守することをアピールすることは重要であり、筆者に足りなかったと反省している点です。
申請するAmazonアカウント
Amazon Merch on Demandの審査に落ちた筆者からのアドバイスの2つ目は、「申請するAmazonアカウント!」
についてです。
何を言っているのかと言うと、
筆者は、Amazon Merch on Demandの審査に申請する際に、新しいメールアドレスを取得し、Amazonでの購入実績がないメールアドレスで申請しています。
アメリカのAmazonアカウントとしては新規でも問題ないと思いますが、日本のAmazonアカウントとして何の実績もないアカウントよりは、実績があるアカウントの方が審査は通過しやすいのでは?と考えています。
これは、筆者の偏見かもしれませんが、アメリカと日本では違うAmazonとはいえ、同じAmazonであるということもあり、Amazon間でアカウント(メールアドレス)の有効性や信頼性は簡単に確認できると考えています。
そのため、
これから、Amazon Merch on Demandに申し込む方は、
Amazonでの購入実績があるアカウント(可能であれば普段、頻繁に利用しているAmazonアカウント)で申請すること
をおすすめします。
やはり、
自分が審査する立場だった場合に、商品を一度も届けたことがない所在地のアカウントよりは、商品を届けたことがある所在地(頻繁に届けている所在地)で、本人確認ができているアカウントを重視します。
再審査について
ご参考までに、Amazon Merch on Demandの審査に落ちた場合の再審査についても補足しておきます。Amazon Merch on Demandの審査に落ちた場合、再審査したいという方も多いと思いますが、
Amazon Merch on Demandの審査に落ちて再審査したい場合は、同じメールアドレスでの再審査はできない
といのが現状です。
そのため、再審査したい場合は、審査で使用したメールアドレスとは別のメールアドレスで一から審査を申請することになります。
ただし、
直ぐに同じような内容で再審査したとしても、同じ結果にしかならないと考えられるため、じっくりと時間をかけて再考してから再審査に挑むことをおすすめします。
また、
先で説明したとおり、筆者としては、審査を申請する際は、Amazonでの購入実績があるメールアドレス(アカウント)で申請した方がよいと考えているため、再審査する場合は、Amazonでの購入実績があるメールアドレス(アカウント)で申請することをおすすめします。
ちなみに、
筆者も、機会があれば、再審査にチャレンジしてみようかと思います。
おすすめプリントオンデマンドサービス
先で、Amazon Merch on Demandの審査について色々と解説しましたが、Amazon Merch on Demandの審査に落ちたとしても、筆者のように他のプリントオンデマンドサービスを利用してオリジナルグッズの販売はできるため、1日でも早くオリジナルグッズ販売を開始したいという方は、他のプリントオンデマンドサービスの検討も早めに始めることをおすすめします。
なお、
筆者がオリジナルブランドを立ち上げた際に、実際に検討したプリントオンデマンドサービスは、以下の記事でまとめています。
[ご参考]
よろしければご覧ください。
まとめ
本記事にて、これから、Amazon Merch on DemandでオリジナルTシャツなどのアイテムを販売したい方に向けて、筆者の審査に落ちた失敗談を踏まえて、Amazon Merch on Demandの審査について解説しました。やはり、
Amazonは、世界的な巨大なマーケットであり、Amazon Merch on Demandで自分のオリジナルアイテムを販売したいというクリエイターの方も多いと思いますが、筆者としては、簡単ではなかったというのが本音です。
また、
アカウントの審査に加えて、実際に商品を販売する際は、デザインごとにコンテンツポリシーガイドラインに違反していないかの審査もあるため、国内のプリントオンデマンドサービスとは違い、多少なりとも時間がかかることを念頭に置いておくことをおすすめします。
いずれにせよ、この記事が、これから、Amazon Merch on Demandに申し込む方の参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。